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しわ、たるみ

2020/10/19

ピーリングなのにアンチエイジング!マッサージピール(コラーゲンピール)の効果とは?

#アンチエイジング#エイジングケア#コラーゲンピール#マッサージピール

みなさんは美容クリニックで行う“ハリ感がアップする施術”と言えばどういった施術を思い浮かべますか?
美容クリニックの施術の種類は実に様々で、それぞれ効果も異なりますし、腫れや浮腫み、赤みなどのダウンタイムの大きさも異なります。

切開を伴うリフトアップの手術や、特殊な繊維を使用したリフトアップ術(糸リフト)がお好きな方の中には、HIFU・ピコフラクショナル・サーマクール・ウルセラ・タイタンなどのレーザー・超音波・光治療などの皮膚科メニューを
“あまり効果がない”
“やっても意味ない”
と、誤解されている方も残念ながら少なくありません。

皮膚科メニューのほとんどは定期的に繰り返しお受け頂くことで徐々に効果を実感し、1回の効果は切開リフト・糸リフトに劣ることは確かです。
ただアプローチの仕方が切開リフト・糸リフトとは異なりますので、リフトアップ施術後のメンテナンスとしてお受け頂くと効果的なものも多いです。
リフトアップ施術後のメンテナンスとしてご検討される方にも、
“切開の手術はこわい”
“人気の糸リフトでさえ抵抗ある”
“注射が嫌”
と皮膚科メニューだけで良い施術を探している方にも、今回お話させて頂く施術は“マッサージピール(コラーゲンピール)”です!

マッサージピール(コラーゲンピール)とは?

マッサージピールとは、イタリア製のPRX-T33という薬剤を使用したケミカルピーリングのひとつです。
一般的なケミカルピーリングはサリチル酸や乳酸、グリコール酸などが主成分で、お肌の表面に溜まった余分な角質を除去し、肌代謝(ターンオーバー)を正常化させることを目的としています。
そのため、お肌の表面のざらつきやくすみ、ニキビなどへは効果的ではありますが、お肌の深部の状態が作用するお肌のハリ感や小じわなどへの効果は弱いのです。

一方マッサージピールは、“マッサージピール”という名前のとおりマッサージをするようにこの薬剤を浸透させる施術です。
真皮深層まで浸透作用し線維芽細胞増殖因子を活性化することによりコラーゲンの生成を促すため、“コラーゲンピール”とも呼ばれています。
コラーゲンが増えると、肌のハリ感やつやがアップしたり、小じわの改善効果などが期待できるため、アンチエイジング効果のあるピーリングとして世界各国で次々と特許を取得しています。

PRX-T33の成分

PRX-T33の主成分は、トリクロロ酢酸(TCA)・低濃度過酸化水素(H2O2)・コウジ酸(5%)です。
トリクロロ酢酸と低濃度過酸化水素がコラーゲンの生成を促すことで、お肌のハリ感やツヤ、弾力をアップ等のアンチエイジング効果をもたらし、更にトーンアップ効果、シミやくすみ、肝斑やニキビ跡等の色素沈着等の改善を優れた美白効果をもつコウジ酸が担います。

①トリクロロ酢酸(TCA)[ターンオーバーの促進・線維芽細胞の活性化・コラーゲン増生]
トリクロロ酢酸は英語で“trichloroacetic acid ”と表記するので、略して“TCA”と呼ばれており、PRX-T33の成分の内1/3はこのトリクロロ酢酸です。
トリクロロ酢酸は、ターンオーバーの促進効果だけでなくピーリングで使用する様々な薬剤の成分の中で、よりお肌の深部に作用すつことができ、角化細胞(ケラチノサイト)・線維芽細胞の活性化やコラーゲンの生成の促進効果がとても高い成分です。
高い効果がある反面、剥離作用・炎症作用が強いため、トリクロロ酢酸を単独で皮膚に直接塗布することは難しく、使用は医療機関でのみ許可されています。

②低濃度過酸化水素(H2O2)[皮膚の保護・コラーゲン増生・真皮基質の再構築]
強力な剥離作用・炎症作用を持つトリクロロ酢酸のお肌への使用が可能になったのは、それらを抑えることができるこの低濃度過酸化水素(H2O2)のおかげです。
低濃度過酸化水素はトリクロロ酢酸よりも早く皮膚に浸透する特徴があるので、先回りしてお肌を保護することが可能です。
またお肌の深部を守るだけでなく、低濃度過酸化水素は角質層のタンパク質の変性を防ぎ表皮を保護するはたらきがあるため、PRX-T33を塗布した際の表皮の負担も減らす効果があるのです。
低濃度過酸化水素そのものも細胞組織の修復や新しいコラーゲンの産生を促すことができるのでトリクロロ酢酸との相乗効果が期待できます。

③コウジ酸[美白効果・メラニンの生成の抑制・活性酸素の抑制・抗糖化作用]
コウジ酸は今から100年以上前に、麹(糀)から発見された化合物です。
日本酒の醸造工程を行う職人(杜氏)の手が白く美しいことから“美白効果があるのでは?”と注目され、三省製薬が開発し1988年から医薬部外品の美白剤として承認を得ています。
シミのもとであるメラニンをつくる酵素“チロシナーゼ”のはたらきを抑制し、施術箇所のトーンアップ、シミやくすみ、肝斑やニキビ跡の色素沈着等を改善ことが可能です。
また近年、老化の要因である糖化による黄ぐすみにも効果があると実証されました。

施術の流れ

①カウンセリング
実際にお肌の状態を診察し、お悩みやご希望を伺った上で、マッサージピールの施術が適応なのか医師が判断します。
また他の施術や内服薬、外用薬等、その方にとって最適なものがあればご案内します。

②クレンジング・洗顔
メイクをしている方もしていない方も、直前に洗顔をし、メイクや汚れ、皮脂などを十分に落としてもらいます。

③施術
看護師がPRX-T33の薬液を塗布し、肌の状態・ご希望に合うマッサージを痛み等を確認しながら丁寧に行います。

④仕上げ
薬液を拭き取り、高い保湿力をもった“WiQo(ワイコ)保湿ナリシングクリーム”を塗布します。
赤みやヒリヒリ感がある場合は抗炎症作用のある外用薬を塗布・処方します。

⑤終了
施術直後からメイクが可能です。
直後にクリニックで塗布する“WiQo(ワイコ)保湿ナリシングクリーム”や“WiQo(ワイコ)フェイスフルイド顔用美容液”をホームケアとして使用して頂くと、マッサージピールによるコラーゲンの生成力をより長期間持続することができます。

メリット・デメリット

マッサージピールに限らず、全ての施術にはデメリットは存在し、効果の実感やダウンタイム等は個人差があります。
[メリット]
・ダウンタイムが少なく、直後からメイクが可能。
・即効性があり、肌のハリやツヤ感など施術直後から実感できる。
・マッサージピールだけでアンチエイジング効果,美白効果を得ることができる。
・他の施術と組み合わせることで相乗効果を得ることができる。
・レーザー治療と比較するとリーズナブル。

[デメリット]
・切開を伴うリフトアップや糸リフトと比較すると、1回の効果は少ない。
・1回で劇的な効果を実感することは難しく、繰り返し施術を受ける必要がある。(1~3週間に1回)
・赤みや痛み、皮むけ等のリスクがゼロではない。
・効果には個人差がある。
・下記に該当する方や箇所には施術が難しい。
  ・妊娠中。
  ・授乳中。
  ・トリクロロ酢酸・コウジ酸・ラテックス・アレルギー。
  ・脂漏性皮膚炎や日焼け、ケガ等、炎症がある箇所。
  ・ディフェリンゲルやベピオゲル、トレチノイン、ハイドロキノン等を施術前後2週間以内に使用する箇所。

マッサージピール(コラーゲンピール)

いかがでしたか?
お顔への施術はもちろん、年齢が出やすい首や手の甲、またデコルテへの施術が人気です。
お顔と首を同時に行うと、鎖骨あたりから顔に向かってリンパに沿ってマッサージができるため、別々に施術を受けるよりも大きな効果が期待でき非常にオススメです。
ハリ感アップや美白効果など、今までのケミカルピーリングと全く異なるマッサージピール、一度試してみたはいかがでしょうか?