毛穴、ニキビ
2020/03/02
内服薬でニキビ治療!
「ニキビがなかなか治らない」
「ニキビを治したいけど忙しくて病院にいけない」
「市販のニキビ治療薬では効果が実感できない」
ニキビに悩む方の中にはこんなお悩みを抱えている方もいるでしょう。
ニキビ治療をすぐにでもしたいのに、始めることさえもできないなんてストレスですし、そのせいでまたニキビができてしまいそうですよね。
ここではそんな忙しくなかなか病院に行けない方にも、またいち早くニキビを治したい方にもオススメな治療方法が内服薬です。
やはり市販薬とは効果の大きさが異なりますし、適したものを服用すればより早く効果を実感できるはずです。
こちらではニキビ治療に効果のある内服薬の種類についてお話します。
シナール配合錠
シナール配合錠は塩野義製薬株式会社から1995年に製造販売され始めたビタミン剤です。
主に皮膚科ではシミや色素沈着、皮膚の炎症そしてニキビ跡に対して処方されます。
シナール配合錠1錠中に、主成分であるアスコルビン酸(ビタミンC)を200mgと、パントテン酸(ビタミンB5)を3mgが含まれています。
ビタミンCとビタミンB5は、シミやそばかす、 ニキビ跡などの色素沈着の原因となるメラニン色素の生成を抑制する作用があります。
そのため、服用を続けることで色素沈着が少しずつ改善し、またシミ予防・美白効果が期待できます。
成人の一日あたりに必要な摂取量はビタミンCは約100mg、ビタミンB5は約5~6mgなので、シナールを服用することで必要な量をほとんど摂取できることになります。
1.アスコルビン酸
“活性酸素”をみなさんはご存知でしょうか?
活性酸素は毛細血管を通して、皮膚の炎症を引き起こしたり、老化をさせるものです。
高い抗酸化作用を持っているアスコルビン酸は、特に血中の活性酸素を除去するので、ニキビの赤みを鎮静化させ早く治すことが可能です。
また血流が促進されるようになり、肌のターンオーバーが活性化されるだけでなく、コラーゲンの生成を促すはたらきを持っているためニキビ治療にはもちろん、美白を始めとした美肌効果も期待できます。
他にも血中の菌コレステロールを増やす働きがあり、老廃物の排出機能が向上し、大腸内の善玉菌のエサにもなるため腸内環境を整えることができます。
2.パントテン酸
ビタミンB5の一種であるパントテン酸は皮膚の代謝を正常にする働きを持っています。
また皮脂の分泌量を正常に保つ作用があり、皮脂分泌が不足して乾燥しているときには皮脂の分泌を促し、皮脂が過剰に分泌されているときには抑制します。
パントテン酸は副交感神経から、アセチルコリンという物質の分泌を促すので腸が活発になり、便秘解消にも効果的とされます。
そのため、腸内環境の乱れによって起きやすい口元のニキビを予防することが可能となります。
逆にパントテン酸が不足してしまうと疲れやすくなり、口元にニキビができたりなどの肌荒れが起きやすくなります。
3.服用の仕方
シナール配合錠は症状に合わせて、1回1錠を1日に3回、食後に服用します。
ニキビが治った後も予防として、または美肌維持のために服用し続けることがオススメです。
4.注意点
シナール配合錠は妊娠中の方も服用が可能なほど安全性が高い錠剤ですが、副作用が絶対にないとは言い切れません。
副作用の報告例は非常に少ないですが、稀に下痢、軟便、胃部不快感、吐き気・嘔吐などの消化器症状が起こる場合があります。
もしこれらの症状が出た場合は、軽度であれば服用し続け、症状に変化がない、または悪化する場合は服用を控え処方されたクリニックに問い合わせてみましょう。
またパントテン酸とアスコルビン酸は、どちらも水溶性ビタミンなので過剰に摂取したとしても、尿と一緒に排出されるため体に蓄積されることはありません。
大きな効果を期待して大量に摂取しても無意味なので、1日3錠までに留めましょう。
ピドキサール
ピドキサールは、ビタミンB6の補給剤です。
通常の食品やサプリメントなどに含まれる一般的なビタミンB6(ピリドキシン)ではなく、補酵素型のビタミンB6が配合されており、体内で様々な生理機能をサポートする働きをもちます。
ピドキサールの主成分であるビタミンB6は、たんぱく質やアミノ酸の代謝の主役となるビタミンです。
ビタミンB6は肌ターンオーバー機能を正常化し毛穴つまりやニキビ予防、ニキビ跡の改善、肌のバリア機能の強化、アレルギー症状や・アトピー性皮膚炎などの緩和など健康的な肌作りをサポートします。
また補酵素として健康的な身体作りをサポートし、皮膚や粘膜、髪、爪を作ったり、神経伝達物質の合成に関与して神経の働きを良くする役割もあります。
皮脂の分泌を抑制する働きもあるので、脂性肌でニキビが治りにくい方はピドキサールによる改善効果が期待できます。
脂漏性湿疹、アトピー性皮膚炎、口内炎、口唇炎などにも広く使用されており、ビタミンB6欠乏症の一つである末梢神経炎や貧血、食事から十分に摂取できない人や授乳中などで、不足しやすい人もピドキサールが処方されることがあります。
1.服用の仕方
ピドキサールは症状に合わせて、1回1錠を1日に2回、朝食後・夕食後に服用します。
補酵素型のビタミンB6であるピドキサールは早い段階で効果を発揮し、服用を始めてから2~3日後には皮脂の減少や皮膚炎の改善を実感できることもあります。
ただ肌のターンオーバーは28日以上かかるとされているため、ピドキサールによってすぐに効果が実感できなかったとしても、1か月程は服用を続けてみて下さい。
2.注意点
主な副作用としては、発疹などの過敏症状などが報告されています。
また稀ではありますが、痺れや筋肉の痛み、倦怠感、赤褐色の尿が出るなども例としてあげられるので、これ以外のことでもなにか気になること等があれば、クリニックに相談するようにしましょう。
フラビタン
フラビタンは、ビタミンB2の内服薬です。
一般的な食品や市販のサプリメントなどに含まれるビタミンB2(リボフラビン)と違って、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)という補酵素型のビタミンB2を配合しています。
補酵素型のビタミンB2は、通常のビタミンB2(リボフラビン)よりも効果が早く現れるという利点があります。
食品などに含まれる一般的なビタミンB2(リボフラビン)はそのままでは補酵素として体内で利用されず、フラビンモノヌクレオチド(FMN)およびフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)という補酵素型に移行することで体内で利用されるようになりますが、フラビタンは、補酵素型のフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)そのものが配合されています。
このビタミンB2は、糖質、たんぱく質、脂質の代謝をサポートし、身体の正常な生理機能を維持する働きがあり、細胞の再生を促すことで、皮膚や粘膜、髪、爪など作り出します。
皮膚においては正常なターンオーバー機能を維持しニキビや肌荒れ、皮膚炎などを予防するだけでなく、ニキビ跡の色素沈着の予防や改善にも効果が期待できます。
他にも、口内炎、口唇炎、結膜炎、視力低下、パサつく髪、爪の割れなどにフラビタンが有効です。
1.服用の仕方
フラビタンは症状に合わせて、1回1錠を1日に2回、朝食後・夕食後に服用します。
上記で記載したように即効性がフラビタンの特長のひとつなので、服用して数日で皮脂抑制効果を実感できることがあります。
ただピドキサールと同様に肌のターンオーバーにかかる日数を考慮すると、すぐに効果が実感できなかったとしても、1か月程は服用を続けることをオススメします。
また皮脂の酸化を予防してニキビができにくい肌を維持するので、ニキビが治った後も継続して服用を続けるといいでしょう。
2.注意点
通常より黄色い尿が出ることがありますが、これは体内でフラビタンが利用された後に、尿中に排泄されることによるものなので心配いりません。
フラビタンのビタミン2は水溶性ビタミンのため、過剰に摂取しても体外へ排出され身体に貯蓄されることはありません。
大きな効果を期待し大量に摂取しても無意味なので用量は守りましょう。
いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介した内服薬は市販ではなくクリニックでの処方が必要なものです。
頻繁にクリニックへ通院することは忙しくて難しい方もまずは内服薬からアプローチしてみてはいかがでしょうか?