美容注射、点滴
2020/01/07
手汗がやばいっ!!汗を減らす方法は?
普段生活しながらふと気になる”汗”、汗をかくことは通常の生理現象ですが、
「あれ?人よりも多く汗が出ている?」
「緊張したりすると手から汗がすごい出る」
「好きな人と手を繋げない!」
「ケアしたいけど、どうしたらいいのかわからない・・・」
など、お悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
そんなお悩みを持った方への解決方法をご紹介します!
7人に1人は多汗症!!
体温調節に必要な範囲を超えた汗が出てしまう多汗症は手の平(掌)以外にも、脇の下(腋の下)や足裏、頭部などいろいろな箇所に渡り発症しています。
厚生労働科学研究班の多汗症疫学調査によると日本人の約14%(約7人に1人)が日常生活に支障をきたすレベルの多汗症を発症しているのにも関わらず、医療機関を受診される方はたったの約6.3%しかいないようです。
それは多汗症のことを単なる「そういう体質」、「汗っかき」など軽視していたり、ストレスに感じつつも諦めてしまっている方が多いからだと思います。
ここでは多汗症の中でも誰しもが一度は気にしたことのある、手の平の汗(手掌多汗症)についてお話していきます。
手汗は脇汗とは違う汗?!
手汗が気になってしまい、「握手を求められたが躊躇してしまった」「手を繋ぎたいのに諦めた」という経験はありませんか?
重度になっていくと「スマホが反応しない」「書類が濡れてしまう」など日常生活にも支障をきたす場面は多くなっていきます。
市販の制汗剤などで汗の量やニオイを抑える対策をする方もいますが、手汗には効果がないと感じる方がほとんどです。
それはなぜでしょうか?
私たちの人体には汗腺が300万~500万ほど存在しており、汗を出す汗腺(能動汗腺)の数は日本人の平均で約230万個あります。
その汗腺には種類があり、エクリン汗腺・アポクリン汗腺・アポエクリン汗腺に分けられます。
脇汗はアポクリン汗腺から出されているのに対して、手汗は主にエクリン汗腺から出されています。
そのため、アポクリン汗腺に効く脇用の制汗剤を使用したところで、エクリン汗腺から出される手汗を抑制させることは難しいのです。
手汗を抑制するには?
手汗を抑えるにはどうしたらいいでしょうか?
現在、エクリン汗腺に効く、手汗用の制汗剤も販売されており効果もあるのは確かですが、手汗ならではの不都合さが出てしまいます。
それは私たちが生活する上で、お手洗いの後や帰宅後など一日の中で、何度も手を洗うことにより、せっかく塗った制汗剤が落ちて効果が弱まってしまうことです。
最近の手汗用の制汗剤は落ちにくくはなっているのですが、全く落ちないことは難しいですし、こまめに塗り直すことは面倒、かといって手を洗わないことは不衛生‥‥。
手汗が滴る程に出てしまう重度の方には「胸腔鏡下交感神経節遮断術(ETS手術)」などの手術も視野に入れても良いかもしれませんが、「そこまでしたくない」という方が多いと思います。
そこで、
「手術まではしたくない」
「手汗を気にしてストレス」
「脇汗のようにエチケット的な感覚でケアしたい」
「簡単に済ましたい」
などという方にオススメな治療方法が“ボトックス治療”です!
ボトックスとは?
表情じわ予防にも汗の抑制にも最適なボトックス。
「ボトックスってなんなの?」「ボトックスって菌?危なくないの?」と初めての方は不安になるかもしれません。
「ボトックス」とは物質名ではなく、ボツリヌス菌から抽出されるたんぱく質の一種(ボツリヌストキシン)の内、アメリカのアラガン社のものの商標登録商品です。
商標登録商品なのでアラガン社製以外の「ボトックス」は存在しません。美容クリニックでは「ボトックスビスタ」を使用することが多いですが、「ボトックス」と同じくFDA(米国食品医薬品局)が認可している薬剤です。
日本においても厚生労働省の承認を取得しており、成人に対しては100%の安全性が認められています。
一方胎児への安全性は認めていないため、女性は2ヶ月間、男性は3ヶ月間の避妊をすすめてます。
ボトックスビスタと他のボツリヌストキシン製剤の違い
アラガン社製のボトックスビスタが主流ですが、Neuronox(ニューノロックス)・Regenox(リジェノックス)・Dysport(ディスポート)など、他にもたくさん種類があります。
日本では近年よく韓国製のニューノロックスとリジェノックスが流通しています。
ボトックスビスタは安全面はもちろんですが、下記のメリットもあります。
・注入後、体内で薬剤が広がりにくいためピンポイントで求めている部位に効果を発揮できる。
・不純物がかなり少なく抗体ができにくい。
・個人差はあるが毎回安定した効果を実感しやすい。
・一方韓国製のニューノロックスやリジェノックスはKFDA(韓国食品医薬品安全庁)の認可があり、韓国では安全性が認められているものの、日本の厚生労働省の承認は取得しておらず安全性に問題があるという意見もあります。
決して悪いものではないとは思いますが、
・効果が弱い。
・効果の出方,持続期間が不安定。
・抗体ができやすく繰り返し行うと効果が弱まる。
などなど、
やはりアラガン社製のボトックスビスタと比較をしてしまうと品質は劣る点は否定できません。
ではなぜ韓国製を選択される方がいるのでしょうか?
それはボトックスビスタと比べると安価だからです。
何製かを伝えないクリニックや「韓国製のボトックス」というおかしな表現を使う医師には注意が必要ですが、日本でも安全性が認められているボトックスビスタか、認可はないが安い韓国製のボツリヌストキシン製剤か、どちらを選択するかは患者さまの意志に委ねられています。
手汗へのボトックスビスタ注入
施術方法は簡単なお注射のみで終了します。
ETS手術などと比べると痛みは少ないですが、注射による施術である以上、チクッとした痛みはあります。
手汗が全体的に軽減するように手の平から指先にかけて施術をしてくれるクリニックが多いですが、痛点の数や皮膚にある程度の硬さがある関係上、顔のボトックスビスタの注入よりも痛みを感じやすいです。
また範囲が広いので針のチクッとした痛みを感じる回数も多いため、ほとんどのクリニックで表面麻酔使用をオススメされるでしょう。
大体の患者さまがこの表面麻酔の使用で我慢できる程度の痛みと感じるのですが、痛みの感じ方には個人差があります。
痛みに敏感な方や、そもそも注射自体が苦手な方は、表面麻酔に加えて笑気麻酔(リラックス麻酔)を付けると、お酒に酔ったようなぼーっとした状態の内に施術を受けることもできます。
「え?痛いのこわい!!」と不安にさせてしまったかもしれませんが、あくまでも注射による施術なので痛みが心配で、躊躇するようなレベルではありませんのでご安心ください。
手の平から指先まで注入が終了したらすぐにそのまま帰宅できるほど気軽に受けることができる施術です。
いかがでしたか?
手汗が原因で今まで消極的になってしまったことやなにか制限されてしまったことがある方は多いですし、「手汗を気にしなくていい!」というだけでストレス軽減に繋がると思います。
深刻に悩んでいる方も、エチケット感覚で気になっていた方も一度お試し頂いてはいかがでしょうか。