脂肪吸引後のトラブル?顎下が硬くなる!?ダウンタイムの正しい過ごしかた【拘縮を減らす方法】

こんにちは、A CLINIC横浜院 院長の柴田です。

今回は、顔の脂肪吸引後の拘縮(こうしゅく)をどのように減らすのか、またダウンタイムをどのように過ごせば良いのかについて、詳しくお話ししたいと思います。

当院では1day小顔®と呼ばれる顔の脂肪吸引を多くの方に受けていただいております。その際、やはり拘縮といって少し硬くなってしまうことがダウンタイム中に起こりますが、これをどう減らすのか、ダウンタイムを快適に過ごす方法について、今回詳しくお話しさせていただきます。

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柴田 貴志 医師

拘縮とは何か?

まず、「拘縮」と言われる現象について説明します。

実際の拘縮とは、関節が動かなくなる状態を指します。寝たきりの方が長期間足を使わなくなると膝関節が曲がらなくなることがあり、これが拘縮です。また、傷によってできる拘縮もあります。肌に傷がつくと、その傷が収縮して引っ張られた部位が曲げられなくなる現象も拘縮と呼ばれます。

顔の脂肪吸引後に起こる「拘縮」と言われるものは、実際には瘢痕(はんこん)によるものです。瘢痕とは簡単に言うと傷跡のことです。

脂肪吸引後に見られる「拘縮」は、この瘢痕によるものであり、傷がつくと、それを修復するために体の中の接着剤であるコラーゲンが大量に生成されます。最初の2~4週間がコラーゲン生成のピークで、この期間中は硬くなり、凹みも出てきます。これが「拘縮」と呼ばれる現象です。

顔の脂肪吸引後の拘縮を減らす方法

拘縮を減らすためには、いかにコラーゲンの生成を抑えるかがポイントです。コラーゲンは、動くと剥がれそうになるため、余計に生成されます。動かさず、刺激しないことが重要です。

例えば、フェイスラインや口元の脂肪吸引をした場合、口元はよく動くため拘縮が目立ちやすく、硬さとボコつきが出やすいです。一方、フェイスラインはあまり動かないため、拘縮が目立ちにくいです。

メーラーファット(頬の吸引)をした場合も、笑うと頬骨筋がよく動くため、コラーゲンがたくさん生成されます。できるだけ表情を抑え、強く触らないようにすることが重要です。

顔の脂肪吸引後のマッサージは推奨しません。圧迫自体は良いですが、横にスライドする力は良くないからです。肥厚性瘢痕(盛り上がる傷跡)やケロイドの治療でも圧迫が使われますが、引っ張る力は避けるべきです。

また、瘢痕ができるのは自然な体の反応ですが、できるだけコラーゲンの生成を抑えるためには、以下のポイントを意識することが大切です。

1.安静にする:手術後はできるだけ安静にし、動きを控えることでコラーゲンの生成を抑えることができます。特に最初の1か月は表情を控え、強く触らないようにしましょう。

2.圧迫する:圧迫はコラーゲンの生成を抑えるのに効果的です。肥厚性瘢痕の治療でもシリコンシートなどを使用して圧迫しますが、脂肪吸引後も同様に圧迫を行うことで、瘢痕が盛り上がるのを防ぐことができます。

3.薬の使用:コラーゲンの生成を抑えるために「トラニラスト」という薬が効果的です。手術の2週間前から飲むのが理想ですが、手術後からでも効果があります。3ヶ月程度の使用が推奨されます。

ダウンタイム中の過ごし方

ダウンタイム中は、できるだけ安静にし、強く触らず、表情を抑えることが重要です。焦って良かれと思ってグイグイ押してしまうと逆効果です。一時的には柔らかくなったりしますが、その後にコラーゲンがどんどん生成され、硬くなってしまい、イタチごっこになってしまう可能性があります。

面長を解消したいと考えたとき、骨切りを検討する方と、骨切りせずに何とかしたいと考える方に分かれます。骨切りはダウンタイムが長く、仕事を長期間休む必要があるため最終手段と考える方が多いためです。

また、顔の脂肪吸引後のケアにはポイントがあります。圧迫することは重要ですが、引っ張る力や横に動く力は避けるべきです。フェイスバンドや固定帯を使用して、上から圧迫するようにしましょう。

顔の脂肪吸引後の薬について

拘縮を抑えるために、「トラニラスト」という飲み薬が使われます。コラーゲンの生成を抑え、肥厚性瘢痕の治療に役立ちます。手術の2週間前から飲むのが理想ですが、手術後からでも効果があります。

また、「ケナコルト」というステロイド注射もありますが、使用には慎重さが求められます。ステロイドは免疫も抑えるため、感染症のリスクが増すからです。使用する場合は手術後2週間ほど経ってからが良いでしょう。

ケナコルト注射は、1ヶ月ほどかけて吸収されるステロイド剤で、肥厚性瘢痕でボコンと盛り上がっている部分に注射すると、だんだん平らになり、赤みが抑えられるという形で使われます。しかし、これを顔の脂肪吸引の後に使うかどうかは、少し慎重になるところではあります。

まず1つに、ケナコルトはステロイドなので、そう簡単に使うのは問題がありますし、範囲が広い場合、どれだけの量を使用するのかという点も考慮が必要です。

顔の脂肪吸引の場合、肥厚性瘢痕のように特定の傷の部分だけではなく、全体にわたるため、全体に撒くとなると、量が多くなり体への負担も大きくなってしまいます。したがって、あまりおすすめはしていません。

顔の脂肪吸引が終わった後にケナコルトの効果でコラーゲンの生成を抑えるとしても、実はコラーゲンだけでなく免疫も抑えられてしまうのです。

免疫が抑えられると、感染症が起こりやすくなり、ばい菌に対して弱くなってしまいます。手術の後は感染症のリスクが高くはないものの、やはり感染症を起こしてしまう方がたまにいらっしゃいます。

その時にステロイドのケナコルトを使用すると、自分の免疫機能が低下し、さらに感染が起こりやすくなります。そのため、手術直後の状態でケナコルトを使うのはあまりお勧めできないのです。

まとめ

今回は、顔の脂肪吸引後の拘縮について、どのように起こるのか、そしてそれをどのようにケアすれば良いのかについて詳しくお話ししました。

最初の1か月はできるだけ安静にし、強く触らず、表情を抑えることが重要です。また、薬の使用や適切なケアで拘縮を抑えることができます。焦らず、時間をかけてケアを続けることが大切です。

形成外科でも手術後の経過観察は半年を目安にしていますので、半年間かけて落ち着くことを覚えておいてください。

顔の脂肪吸引に興味がある方や、1day小顔®について詳しい話を聞きたいと感じている方は、ぜひ一度当院に起こしください。

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また、当院では初診料、カウンセリング料は無料となっておりますので、まずはお話だけ聞いてみたいという方も、ぜひお気軽にA CLINICまでお越しください。

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