食いしばりにボトックスは効果ある?治療の流れやメリット・注意点を徹底解説

「最近、朝起きると顎が疲れている気がする」「無意識に歯をギュッと噛んでしまう」

そんなお悩みはありませんか?

強い食いしばりや歯ぎしりは、歯や顎に負担がかかるだけでなく、フェイスラインが張って見える原因にもなります。

近年はマウスピースに加えて、咬筋(こうきん)という噛む筋肉にボトックス注射を行う治療が注目されています。

こちらの記事では、食いしばりボトックスの特徴や流れ、メリット・注意点まで、できるだけ分かりやすくお伝えしていきますね。

食いしばりボトックスとは?

食いしばりボトックスについて解説

食いしばりボトックスは、噛むときに使う筋肉(咬筋)にボツリヌストキシンを注射する治療です。このお薬には、筋肉の過剰な収縮を一時的にゆるめる働きがあり、強く噛みしめる力をやわらげる作用が期待されています。

咬筋はこめかみからエラにかけてしっかり発達している筋肉で、無意識に噛みしめる癖があると、常に緊張しやすく、顎や歯に負担がかかる原因になることがあります。

ボトックスを注入することで、筋肉がリラックスしやすくなり、噛む力が軽くなるため、顎関節や歯への負担を抑える効果が期待されています。また、筋肉の張りが落ち着くことで、フェイスラインの印象が変わる場合もあります。ただし、見た目の変化や効果の感じ方には個人差があります。

治療の効果は永続的ではなく、一定期間(おおむね3〜6か月)で徐々に元に戻りますので、必要に応じて定期的な施術を続けるケースも多いです。マウスピースが苦手な方や、他の方法と組み合わせて負担を軽くしたい方にも検討されることがあります。

なぜ食いしばりにボトックスが使われるの?

食いしばりや歯ぎしりが強い方は、寝ている間に無意識で非常に強い力を歯や顎にかけているといわれています。実際、その力は体重の何倍にもなることがあり、筋肉や顎関節への負担が積み重なっていきます。

咬筋は、噛むときに主に働く大きな筋肉で、食いしばりが続くとこの部分が硬く張った状態になり、顎の痛みや疲れ、頭痛や肩こりを引き起こすこともあります。さらに歯がすり減ったり、被せ物が壊れてしまうリスクも高まります。

ボトックスは、筋肉に「強く噛むように」という神経からの命令を一時的に弱めるお薬です。咬筋を適度にリラックスさせることで、噛む力が優しく抑えられ、筋肉や関節への負担を軽減できます。

マウスピースは歯の保護には有効ですが、筋肉自体の緊張を緩める作用はありません。そのため「マウスピースをしていても噛む力が抜けない」と感じる方が、ボトックス治療を選択肢に考えるケースも増えています。

効果の持続期間

ボトックスの効果は、1回の施術でおよそ3〜6か月ほど続きます。少しずつ筋肉の動きが戻っていくため、「また少し噛む力が強くなってきたかも」と感じたら、再注射を検討される方が多いです。

続けて施術を行ううちに筋肉の発達が落ち着いて、効果が長持ちしやすくなる方もいらっしゃいます。ライフスタイルやお悩みに合わせて、頻度やタイミングを相談しながら進めていけますのでご安心くださいね。

ボトックス治療の流れ

ボトックス治療の流れについて解説

ここからは、食いしばりボトックス治療のおおまかな流れについれご説明いたします。

カウンセリング・診察

最初に、今のお悩みや生活習慣をしっかり伺います。「どのくらい噛みしめが気になるのか」「痛みはあるか」などを確認し、筋肉や顎の状態を診察します。

「本当に効果があるの?」「どのくらい変化を感じるもの?」といった疑問も、遠慮なくご相談ください。一人ひとりのお悩みに合わせて、一緒に最適な治療方法を考えていきます。

注射の方法と所要時間

施術では、まず注射部位をしっかり冷やし、チクッとした刺激や腫れを抑えます。その後、咬筋の位置を確認しながら、極細の針で数か所に分けてゆっくり丁寧に注入していきます。

片側に2〜3か所ほど注射することが多く、両側合わせても5分ほどで完了します。施術後は特に大きな制限はなく、そのままお帰りいただけます。

「痛みに弱いので心配」という方には、笑気麻酔や表面麻酔などリラックスできる方法も用意されている場合がありますので、事前に相談しておくと安心です。

注入する量は、筋肉の発達具合や噛む力の強さを見て医師が調整しますので、自然な仕上がりを目指せます。

食いしばりにボトックスを打つメリット・デメリット

食いしばりボトックスのメリットとデメリットについて解説

ここからは、食いしばりボトックス治療のメリット・デメリットについてお話ししていきます。

メリット

・歯の摩耗や割れを防ぐ

噛む力がゆるやかになることで、睡眠中に強く噛みしめるクセが抑えられ、歯への負担がぐっと軽くなります。これにより、歯のすり減りや欠け、詰め物のトラブルを予防しやすくなります。

・顎関節症の予防・改善

噛みしめによる顎のだるさや痛み、口が開きにくい感覚がやわらぐと感じる方も多いです。

・フェイスラインがすっきり

過度に発達した咬筋がリラックスすることで、エラの張りが目立ちにくくなり、フェイスラインがシャープに整う美容面の効果も期待できます。

・マウスピースが苦手な方にも

寝るときの装着が苦手な方でも、注射だけで始められるのが魅力です。手軽に試せるため、忙しい方にも人気です。

デメリット・リスク

・効果は一時的

ボトックスの作用は永久ではないため、持続させたい場合は3〜6か月ごとに継続が必要です。

・内出血や腫れ

注射の刺激で赤みや腫れ、内出血が出ることがありますが、多くは数日〜1週間ほどで自然に落ち着きます。

・噛む力の変化

筋肉がやわらぐことで、最初は硬いものが噛みにくく感じる方もいます。

・表情の変化

稀に、笑顔などの表情が少し変わったように感じることがありますが、一時的なケースがほとんどです。

他の治療法との違い

他治療との違いについて解説

食いしばりの治療にはいくつか方法があり、それぞれ特徴が異なります。それぞれにメリットや向いているケースが異なるので、ライフスタイルや症状に合わせて選ぶことが大切です。

まず、マウスピースは睡眠中に装着して、歯と歯が直接当たらないよう保護する方法です。歯の摩耗や割れを防ぐ効果は高いですが、噛む力自体は変わらないため、朝起きたときに「顎がだるい」「筋肉が疲れている」と感じる方もいらっしゃいます。また、慣れるまで違和感がある場合もあります。

一方で、噛み合わせの調整は、かみ合わせのバランスを整えることで、噛む力の負担を減らす治療です。歯科治療で根本的な原因を探し、かみ合わせを少しずつ調整していくため、改善までに時間がかかることもあります。噛み合わせが原因の場合は、こうしたアプローチが必要になることもあります。

ボトックスは、噛む力を生む筋肉(咬筋)の緊張を直接ゆるめることで、噛みしめや歯ぎしりを軽減する方法です。注射後は徐々に筋肉がリラックスし、比較的短期間で「噛む力が弱まった感じがする」と効果を感じる方が多いのが特徴です。ただし、作用は永続的ではないため、持続させる場合は数か月ごとの施術が必要です。最近はマウスピースと併用しながら、歯の保護と筋肉の緊張緩和を両立する方も増えています。

「どの方法が自分に合うのかな?」と迷ったときは、まず医師に相談してみてくださいね。一人ひとりの症状やご希望に合わせて、無理なく続けられる治療を一緒に考えられたらと思います。

まとめ

ボトックスは、頑張りすぎている咬筋をやさしくゆるめてくれる治療です。

「朝起きると顎が疲れてつらい」「歯ぎしりで歯が心配」「フェイスラインもすっきりさせたい」そんなお悩みをお持ちの方に、ぜひ知っていただきたい選択肢です。

A CLINICでは、経験豊富な医師が一緒にお悩みをお伺いし、あなたに合う治療をご提案します。無料カウンセリングも行っておりますので、まずはお気軽にご相談くださいね。

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【監修医情報】

山田 哲雄 医師

本ページはA CLINIC 山田 哲雄 医師(美容外科専門医)が監修しています。

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さまざまな専門医・認定医・資格を持つ医師が在籍

A CLINICでは顔の脂肪吸引や糸リフトの症例数が豊富なだけではなく、さまざまな資格を持つ医師や専門医が在籍しております。

日本美容外科専門医(JSAS)、日本美容外科学会会員(JSAS)、日本美容皮膚科学会会員、形成外科学会会員、 麻酔外科学会会員、世界美容外科学会(WSAPS) 会員、国際抗老化再生医療学会会員、国際抗老化再生医療学会会員、日本肝臓学会会員、 日本リンパ学会会員、末梢神経学会会員、日本専門医機構認定 整形外科専門医、日本整形外科学会会員、日本先進医療医師会会員、日本抗加齢医学会会員、日本救急医学会認定ICLS修了

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